難症例にも対応 日帰り手術で難聴の完治を目指す

日帰り手術で身体・経済的負担を軽減
一般的に前述の疾患が原因である難聴の場合、適応となる手術は鼓膜・鼓室形成術と呼ばれる術式だが、身体に負担がかかる全身麻酔が必要となる。しかも術後1~3週間程度の入院を余儀なくされることから二の足を踏む人が多いのが現状だ。その点、桝谷院長がおこなう耳鏡下耳内耳科手術は日帰りが可能な方法だ。わずか数時間で聴力を取り戻すことができる。
メリットは他にもある。従来の手術では耳の裏側を4センチほど切開する必要があるのに対し、この手術は顕微鏡下のもと耳鏡と呼ばれる特殊器具を使用するため、耳の深部を6−7ミリほど切開するのみ。手術時間も従来の半分の30分から2時間程度に短縮している。ただし、術野が狭くなるため、医師に求められる技術は当然高くなる。桝谷院長は、耳鏡下耳内耳科手術を開発した耳科手術医「仙台・中耳サージセンター」の湯浅涼医師に師事し、技術を習得。道内でただ一人の耳鏡下内耳科手術の使い手として、これまでに400例以上(2021年7月現在)を経験してきた。
