けいはんな動物病院

歯石除去
(スケーリング)
scaling

犬猫の歯の病気

動物(犬、猫)が好きなものを食べたり、好きなおもちゃで遊んだり、何歳になっても快適で幸せな生活を送るために、歯の健康は重要だと考えています。
また、歯周病と戦うためには、早期の治療と継続的なケアが大切です。

当院は、より良い歯科治療を提供できるよう、日々努力を重ねております。
当院での治療もさることながら、ご自宅での毎日のデンタルケアも不可欠ですので、飼い主さまと一緒に協力して歯の健康を守りたいと思っております。

○歯周病とは

歯周病は、歯肉や歯槽骨(歯根を支える顎の骨)などの歯周組織に炎症や破壊が起こった状態です。
歯周病の原因は歯垢(プラーク、細菌の塊)です。歯垢はそのまま放っておくと数日で歯石に変化します。

○なぜスケーリング処置(歯石除去)が必要か

歯垢が歯石になると歯磨きでは除去できず、麻酔下でのスケーリング処置が必要になります。 歯石が付着し表面がデコボコの歯は、より歯垢が付着しやすく、歯周病が進行してしまいます。

歯周病が進行すると、口の痛みや出血、さらに頬が腫れたり、くしゃみ鼻水などの症状がおきてしまいます。
また、口腔内の細菌が血液を通じで全身に運ばれ、心臓、腎臓、肝臓の病気を引き起こす原因にもなるといわれています。 全身の健康のためにも歯周病予防・治療は大切です。

早期に治療を行うと歯周組織の状態の改善がみられますが、重度に破壊された歯槽骨や歯肉は、 歯石除去を行っても元通りの状態までは戻すことができず、重度の歯周病では抜歯処置が必要になります。
そのため、歯周病の進行を防ぐために早期のスケーリング処置をお勧めしています。

スケーリングの流れ

<処置当日までに>

  • ノミダニ予防、ワクチン接種もしくは抗体価検査をお願いいたします。
  • 歯周病の程度により、抗生剤内服を処方させていただくことがあります。

<処置当日(日帰り預かり)>

  • 前日夜24時以降の絶食が必要になります。絶水は必要ありません。
  • 3kg未満の犬は低血糖予防のため当日朝7時頃に処方食を与えていただく場合があります。
  • 診察開始時間の前に来院していただき、獣医師から処置についての最終確認を行い、同意書のご確認ご記入をお願いいたします。 (時間の詳細は事前にご案内させていただきます)
  • お預かり後に麻酔前検査(血液検査、レントゲン)を行います。
  • 退院は手術当日の午後19時~20時にご来院ください。

<その他>

  • 10歳以上の犬は、事前に別日で術前検査を実施いたします。
  • 歯科処置後の状態が以下の場合は、日帰りでの退院が難しいと判断し、奈良動物医療センターでの入院へ切り替えさせていただきます。
    翌日の状態次第で退院となります。
  • 麻酔時間が3時間を超した
  • 覚醒3時間後に起立できない
  • 術後出血が自宅で管理できない程度みられる
  • 術後の継続的な静脈内点滴が必要
<スケーリング前>
<スケーリング後>

リスク

全身麻酔は、動物の安全を守ることと手術を円滑に進行させることを目的に実施します。
麻酔前に血液検査やレントゲン検査などを行うことで、麻酔リスクを判断しますが、残念ながら100%安全な麻酔はありません。
麻酔中に起こるすべての問題は、呼吸や心臓、脳へ直接影響を与え、命を脅かす可能性があります。
麻酔の導入から覚醒まで動物の状態をしっかりとモニタリングし、動物にとって安全で苦痛の少ない麻酔管理を心がけております。

費用

術前検査と合わせてスケーリングのみであれば10〜15万円ほどになります。
歯石の状況に合わせて他の治療が必要になる場合もあります。
費用の詳しい内容はお問合せください。

TEL:0744-95-0007

処置後のデンタルケア

処置後は自宅での継続的なデンタルケアが歯周病の再発・進行を防ぐうえで重要になります。
動物や飼い主さんに合ったケアから開始していただくようお願いします。
デンタルケア指導は診察中にも行わせていただきますが、ACE(動物愛護教育施設、けいはんな動物病院に併設)で開催される歯磨き教室もご活用ください。詳しくはACEのホームページをご参照ください。
自宅でデンタルケアが難しい場合は、歯周病が進行してしまう前に、1年に1回程度の定期的なスケーリングをお勧めします。

スケーリングは歯石を除去して歯の健康を保つために非常に有効な治療法です。
定期的なデンタルケアとスケーリングを行うことで犬や猫の健康を守ることにつながります。
歯の病気、デンタルケアに関するご相談やスケーリングのご予約はお気軽に当院までご連絡ください。

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